功名が辻 1巻

新装版 功名が辻 (1) (文春文庫)

新装版 功名が辻 (1) (文春文庫)

勤務先の先生からお借りしました。
司馬遼太郎は、小学高学年のときに、父が通勤時に読んでいたらしい「項羽と劉邦」から入ったものの、その後は新撰組ファンのバイブルとも言うべき「燃えよ剣」はじめ、「新選組血風録」など幕末物ばかり読んでいましたが、その後10年以上も「燃えよ剣」を読み返す以外は司馬文学にはふれていませんでした。
その久しぶりの司馬遼太郎。さすがに面白いです。
山内伊右衛門一豊、何とも情けないのですが、奥方の千代はじめ(私もHNがちよみなので、何だか親近感を覚えます)魅力的な人物がいっぱい。
司馬遼太郎自身も、山内一豊よりも秀吉や家康に魅力を感じているらしく、そちらの描写の方がこまかかったりするのは?ですが、戦国時代を描こうと思ったら、それも仕方がないのかもしれませんね。



ところで、子供の頃、戦国武将で誰が好きか?という話をしたこと、ありませんか?
織田信長豊臣秀吉徳川家康か・・・。
私は信長、と答えていました。私自身をご存知の方はなるほどと思っていただけるのでは?
きっつい性格の信長がとても魅力的に思えました。
今は秀吉の方が面白いと思いますね。歴史を読むにしても秀吉のエピソードはとってもユニークでエンターテイメント性も高いと思います。
家康は・・・今も昔もさほど魅力的に思えず・・・江戸幕府の開祖ながら、あまり人気がないことについては、功名が辻の2巻でも「家康の美点は倹約や用心深さ、実直、そこが面白みで、後世にいたるまで人気がないのもそこだ」というようなことが書かれています。
でもそれこそが後に300年も繁栄する江戸幕府の礎となったのだし、そう思うと、私にはないものをたくさん持っている家康にこそ学ぶべきものが多いのかもしれません。
「歴史を学ぶとはどういうことか?」高校の世界史の先生に書かされた小論文、私は何を書いたっけ?またどこからか探し出そうと思います。