博士の愛した数式

博士の愛した数式 (新潮文庫)

博士の愛した数式 (新潮文庫)

病院の待合で読んでしまいました〜。
ほんわか、はんなりしたお話でしたね。
面白い視点と設定だとは思うけれど、それほどはのめりこみませんでした。(←また辛口?)
引き込まれるというのではなく、穏やかで静かないい作品だと思います。
対数や虚数など、高校時代に悪戦苦闘した数学が甦りはしましたけど^^;
数学や理系の学問にはとにかく悩みましたので、その分、白墨で書かれた数学科のH先生の芸術的な板書とか、ムーミンと呼ばれていた先生の魔法のような解法とか、生徒の「相対性理論って何ですか?」の質問に延々と説明をしはじめ、生徒の理解を置き去りにして自分だけの世界に入っていっちゃった高校1年生のときの担任で物理科のO先生とか、ペットのイモリに「メアリー」と名前をつけ、生命の神秘を語るたびに「生命の崇高な仕組みに鳥肌が立ちますね」なんてうっとりしちゃう生物科の先生とかがざざ〜〜っといっぺんに思い出されました。
考えてみると理系的変人先生に囲まれた高校生活を送っていたのかもしれませんね、私^^;
さて、そんなことを想起させた本作品ですが、う〜む、本屋大賞っていう期待感が大きすぎたかなぁ。イメージと違ってたというか・・うん、でも涙ちょうだいの作品よりも静けさ、そう、静謐っていうような感じがするかも。
その中で阪神タイガースってのがキーになってるんだろうけど、そこは私の好みとは違った・・・。
私は再読はしないだろうけど(大体、あんまり小説を再読したことはない)、映画は観てみたいかなぁと思っております。