下巻

約束の冬 下 (文春文庫)

約束の冬 下 (文春文庫)

下巻も読破しました〜。これも先生にお借りしました。
どの登場人物も魅力的過ぎるって思ってたんですが、あとがきを読んでそういう意図だったのねと納得。
2人の中心人物のうちの三十路女性の恋?の進展みたいなのが結構急で、ちょっとびっくり(これはただ単にびっくり。でも書き込まれていないので、かえって恋愛くささというか、生っぽくなくて、浄化されている気もするんですが)。
ちょっと辛口になると、偶然がとにかく多くて、「おや、またお会いしましたね」的なドラマっぽい作りとか、このエピソードにはどんな意味があったんだという話もあって(うだつのあがらない会計事務所の中年事務員とか、社長秘書が交替することとか)、何かの伏線かと思って読んでいた私としては(推理小説が好きなので、この伏線はどう繋がるのかなどと思ってしまうのです)輝さんファンから見れば邪道な読者かもしれませんが、ちょっと残念なこともありました。
でも前回読んだ「海辺の扉」よりは全然よかったです。主人公(もしくは中心人物)が好きになれるかなれないかで(はっきり言って「海辺の扉」の主人公は好きじゃなかった)、印象はかなり違うのかもしれませんが。